地域商社協議会西日本ver.@東近江
平成30年10月1日
1.事業概要
中国経済産業局では、近畿経済産業局及び四国経済産業局とともに、地域商社として必要な基準の確立を図るため、新たに地域商社協議会西日本ver.を設立し、この活動のキックオフとして、滋賀県東近江市において「地域商社協議会西日本ver. @東近江」を開催。
2.開催概要
日 時:<協議会>平成30年9月18日(火)13:00~18:10 <現地視察>19日(水) 9:00~13:00
場 所:八日市商工会議所(滋賀県東近江市)
参加者:約70名
3.プログラム
<協議会>
(1)挨拶
東近江市長 小椋正清
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長 田川和幸
(2)事例報告①『ここにきてわかった、「失敗する地域商社」「これから伸びる地域商社」』
(有)漂流岡山 代表取締役 阿部憲三
- 農業が儲からない原因は、需要予測に基づいた計画生産や買取りをしていないこと。離れた地域(東京、大阪)の需要予測はできないが、自社の県単位であれば可能。
- 道の駅を中心とした地域商社など、地域商社の手法は多様。しかし、利益を生み出す背骨がない地域商社は維持できない。
(3)事例報告②『東近江市における地域商社の取組』
東近江市、(株)東近江あぐりステーション、グリーン近江農協
- 市長から「なんで市内のスーパーに地元の野菜がないんだ!」との発言があり、平成29年度から地域商社設立に向けた本格的な取組を開始。人探しに難航したが、平成30年4月に地域商社を設立。まず地域商社がスーパーと供給内容・量の交渉を行い、4つのJAが生産者を見つけ計画生産依頼。生産者は近郊のJAの拠点に出荷し、そこから地域商社が集荷・袋詰め・配送というシステム。
(4)基調講演『小売店が地域商社に求めるもの』
(株)ローソン マーケティング本部 デジタルプラットフォーム部 稲葉潤一
- インターネットの脅威がある中、リアル店舗の意義は自社の限定商品を作っていくことしかない。今地域商社は新鮮な野菜をどう届けるかということを第1ステップとされているが、国産の一次原料製造は大きな利益が期待。
- 漂流岡山モデルのキーファクターは販路(必要数量)を握っていること。全国統一のバイイングでは勝てない時代に突入しており、個店に権限を委譲していく。アマゾンは鮮度品には手が出せないため、小売は地域商社という機能が欲しくなってくる。そこをより理解してしっかり商品を集めてこられるところが強い。
(5)トークセッション
『「作る人よし」「繋ぐ人よし」「売る人よし」地域商社が継続して成功するポイントとは』
(株)ローソン マーケティング本部 デジタルプラットフォーム部 稲葉潤一
(株)東近江あぐりステーション 代表取締役 松井茂光
(株)クロスエイジ 代表取締役社長 藤野直人
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長 田川和幸
コーディネーター:(有) 漂流岡山 代表取締役 阿部憲三

トークセッション
特殊品や高付加価値化品で地域商社としてのビジネスに高いハードルを課すのではなく、ボリュームのある標準的な汎用性の高い商品で経営基盤をつくっていく必要があるのではないか等の意見が示された。
(6)少人数セッション
4グループに分かれて、地域商社に関する意見交換を実施。
ファシリテーター: (株)ローソン、東近江市、(株)クロスエイジ、(有)漂流岡山

少人数セッション
(7)地方創生推進交付金等について
経済産業省 地域経済産業グループ 地域経済産業政策課 宮本 慎吾
(8)クロージングトーク
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長 田川和幸
4.今後の取組
- 本協議会での議論をふまえて、地域商社としての工程管理等の基準づくりを進める。
- 次回の協議会は12月に岡山市内での開催を予定。